FEYNLAB MATTE CERAMIC メンテナンスガイド

– マット塗装の美しさを最大限に引き出し、長期間維持するために –

FEYNLAB MATTE CERAMICについて

FEYNLAB MATTE CERAMICは、マット塗装（マットペイント）、マット仕上げラッピング、そしてマットPPF（ペイントプロテクションフィルム）といった、特にデリケートな取り扱いを要する表面専用に開発された、プロフェッショナル向けの先進的なセラミックナノコーティングです。

このコーティングは、マット塗装特有の質感を損なうことなく、紫外線、熱、化学薬品から保護し、洗車時に発生しがちな微細な擦り傷からも塗装面を効果的に守ります。さらに、強力な撥水性をもたらし、汚れの固着を抑制するセルフクリーニング効果も期待できます。

マット塗装の特徴とメンテナンスの重要性

マット塗装の特性と課題

マット塗装は、その表面に微細な凹凸構造を持つことで光を乱反射させ、独特の落ち着いた質感と深みのある外観を生み出します。しかし、この特殊な表面構造には以下のような課題があります：

汚れが付着しやすい： 微細な凹凸構造が汚れを保持しやすい
修正が困難： 一度傷がつくと、光沢塗装のように研磨による修正が非常に困難
通常の洗車製品が不適合： 一般的なワックスやコーティング剤に含まれる光沢成分が質感を損なう
不均一さが目立つ： 手入れが不適切だと、部分的な艶や色ムラが発生しやすい

メンテナンスが重要な理由

FEYNLAB MATTE CERAMICは、マット塗装を効果的に保護するための優れたソリューションですが、その効果を最大限に引き出し、長期間維持するためには、適切なメンテナンスが不可欠です。

コーティング保護層の維持： 適切なケアによりコーティングの耐久性と効果を最大化
マット質感の維持： 不適切なケアでマット感が失われるのを防止
汚れと損傷からの保護： 定期的なメンテナンスで汚れの蓄積と付着を防止
長期的な経済性： 適切なメンテナンスにより、高価なマット塗装の価値を維持

マット塗装特有の注意事項

マット塗装のメンテナンスは、通常の光沢塗装とは大きく異なります。一般的なカーケア製品の多くには光沢を向上させる成分が含まれており、マット塗装に使用すると質感を永久に損なう可能性があります。

マット塗装には、特別なお手入れと専用の製品が必要です。ご不明な点は、スタッフにご相談ください。

正しいDIYメンテナンス方法

FEYNLAB PURE WASHによる洗車方法

1事前準備

必ず直射日光を避け、ボディが高温になっていないことを確認します。ボディが冷めている状態で、多めの流水を使用し、塗装表面の砂や埃を優しく洗い流します。

2シャンプー液の準備

バケツに水3～4Lに対し、FEYNLAB PURE WASHを8ml～10ml（400倍希釈）を入れ、よく泡立てます。清潔な洗車スポンジやマイクロファイバーミットにシャンプーを十分に含ませます。

3洗浄

車両の天井部から下方へ向かって、一定方向に優しく撫でるように洗います。マット塗装は傷に非常に弱いため、円を描くような動きやゴシゴシと強く擦る行為は絶対に避けてください。

4すすぎ

シャンプーが乾燥する前に、速やかに、かつ十分な量の水で、シャンプー成分や浮き上がった汚れを完全に洗い流します。すすぎ残しはシミの原因となるため、十分に行ってください。

5乾燥

清潔で乾燥した高品質なマイクロファイバータオルを使用し、水分を優しく吸い取らせるように拭き上げます。ゴシゴシと力を入れて拭く行為は避けてください。エアブロワーの使用も効果的です。

洗車時のワンポイントアドバイス

2バケット方式の採用： 洗浄用シャンプー液を入れたバケツと、すすぎ用の清浄な水を入れたバケツを分けることで、汚れの再付着を防ぎます。
高品質なツールの使用： 柔らかく高品質なマイクロファイバーミットや洗車スポンジを使用し、定期的に交換してください。
優しさを最優先： マット塗装への物理的な力は最小限に。「優しく、一方向に洗う」を徹底してください。
こまめな洗車： 汚れが蓄積する前に、定期的な洗車を行うことが重要です。

DIYメンテナンスにおける注意点

FEYNLAB DETAILERの使用に関する重要な警告

標準的なFEYNLAB DETAILER製品（HYBRID CERAMIC DETAILER、DETAILER V3など）には「光沢を高める効果」が含まれています。これらの製品はマット塗装に使用すると、意図しない光沢を付与し、マット特有の質感を著しく損なう可能性が非常に高いため、マット塗装に対しては、標準的なFEYNLAB DETAILERの使用は絶対におやめください。メンテナンスはFEYNLAB PURE WASHによる定期的な洗車を基本とし、より高度なケアについては認定施工店にご相談ください。

絶対に避けるべき製品と行為

研磨剤・コンパウンド： マット表面の微細な凹凸を平滑化し、艶を発生させます
ワックスや艶出し剤： マットの質感を永久に損なう可能性があります
自動洗車機（特にブラシタイプ）： 物理的な摩擦でマット感を失わせます
強力な溶剤・クリーナー： 塗装を変質させ、シミや色ムラの原因となります
硬いブラシや汚れたタオル： 塗装面に傷を付ける直接的な原因となります
強い力での擦り洗い： 常に最小限の力で洗車してください

推奨される製品と行為

FEYNLAB PURE WASH： マット塗装対応の中性シャンプー
高品質マイクロファイバー製品： 常に清潔な状態で使用
優しい手洗い： 一方向への軽い力での洗浄
エアブロワーによる乾燥： 物理的な接触を減らせます
汚染物質の速やかな除去： 鳥の糞や虫の死骸は速やかに除去
プロによる定期的なメンテナンス： 年に1回程度の専門的なケア

特定の汚染物質への対処法

これらの有機的な汚染物質は塗装面に対して強い攻撃性を持ちます。発見次第、できる限り速やかに除去することが重要です。

大量の水でまず汚染物質を柔らかくします。
FEYNLAB PURE WASH溶液を含ませたマイクロファイバークロスで優しく拭き取ります。絶対にこすらないでください。
十分に水ですすぎ、水分をマイクロファイバータオルで優しく吸い取ります。
除去が困難な場合は、無理せずに認定施工店にご相談ください。

鉄粉はオレンジ色または錆色の斑点として現れ、放置すると錆の原因となります。マット塗装への鉄粉除去は専門的な技術を要します。

DIYでの鉄粉除去はリスクが高いため、認定施工店による専門的な処置をお勧めします。マット塗装専用の鉄粉除去サービスをご利用ください。

タールスポットは通常、ボディ下部パネルに見られる黒く粘着性のある斑点です。

マット塗装のデリケートさを考慮すると、タールスポットの除去は認定施工店にお任せいただくことをお勧めします。専門のマット対応クリーナーと技術を用いた処置が必要です。

ウォータースポットは、水滴に含まれるミネラル成分が乾燥して残る白い斑点です。

軽度のウォータースポットには、まず通常のFEYNLAB PURE WASHでの洗車を試みてください。
それでも改善しない場合は、洗車後の水分を完全に拭き取る乾燥工程を見直し、今後の予防に努めてください。
固着したウォータースポットには専門的な処置が必要です。認定施工店にご相談ください。

メンテナンスオプション一覧

メンテナンスキット

お客様ご自身でのケア

日常的なコーティングのメンテナンスに最適な専用キット。マット塗装の質感を維持しながら、MATTE CERAMICの性能を引き出します。

✓ FEYNLAB PURE WASH（洗車用シャンプー）

✓ マイクロファイバークロス3枚・洗車用スポンジ

✓ メンテナンスマニュアルと専用バッグ

価格: ￥19,250（税込）

※ お客様ご自身で簡単にご使用いただけます。

注意: 標準的なFEYNLAB DETAILERはマット塗装には使用しないでください。

レギュラーメンテナンス

プロによるサービス

プロによる基本的なメンテナンスサービス。コーティング皮膜を清掃し、TOP COATの施行によって保護層を強化します。

✓ ボディおよびホイールの鉄粉除去

✓ 脱脂洗車（コンパウンド等の油分除去）

✓ バンパー・エンブレム周り・グリルの汚れ除去

✓ マット専用TOP COAT施行による保護層強化

車種により￥33,000〜（税込）

※ 年に1度の専門的なメンテナンスを推奨しています。

マット専用メンテナンス

プロによるサービス

マット塗装に特化した高度なメンテナンスサービス。マット質感を損なわず、汚れを徹底除去し、専用TOP COATで再コーティング。

✓ マット塗装専用の特殊クリーニング

✓ 雨ジミ・汚れの特殊除去（研磨なし）

✓ 塗装面の質感と均一性の回復

✓ マット専用トップコートの再施工

車種により￥58,300〜（税込）

※ 施工日数目安：2泊3日

各メンテナンスの施工プロセス

メンテナンスキット（お客様ご自身でのセルフケア）

1キットの準備

専用メンテナンスキットに含まれる「FEYNLAB PURE WASH」、マイクロファイバークロス、洗車用スポンジを用意します。メンテナンスマニュアルの手順に従いましょう。

2通常洗車

「PURE WASH」を使用した通常洗車を行います。水3〜4Lに対し8ml〜10ml（400倍希釈）を入れ、泡立ててから優しく洗車します。一定方向に洗い、十分にすすいでください。

3水分除去

清潔なマイクロファイバータオルで水分を優しく吸い取るように拭き上げます。絶対にこすらず、軽く押さえて水分を吸収させるようにします。エアブロワーも効果的です。

4仕上げ

乾燥後、マット塗装面の状態を確認します。水滴痕が残っている場合は、少量の水で湿らせたマイクロファイバークロスで優しく拭き取ります。標準的なFEYNLAB DETAILERは絶対に使用しないでください。

レギュラーメンテナンス（プロによるサービス）

1下地処理

ボディおよびホイールの鉄粉除去を行います。マット塗装専用の鉄粉除去剤を使用し、塗装を傷めることなく安全に鉄粉を除去します。

2脱脂洗車

コンパウンド等の油分を完全に除去するための脱脂洗車を行います。マット塗装専用の中性洗剤を使用し、マット質感を維持します。

3細部清掃

バンパー・エンブレム周り・グリルなど、普段の洗車では手の届きにくい場所の汚れを専用ツールで丁寧に除去します。

4マット専用TOP COAT施行

FEYNLAB MATTE CERAMIC専用のトップコートを塗布し、保護層を再強化します。マット質感を維持しながら、撥水性と保護性能を回復させます。

マット専用メンテナンス（プロによるサービス）

1下地処理

ボディおよびホイールの鉄粉除去、脱脂洗車（コンパウンド等の油分除去）、バンパー・エンブレム周り・グリルの汚れ除去を丁寧に行います。マット塗装専用の製品を使用します。

2マスキング作業

ゴム・プラスチックパーツへの保護テープ処理を行い、トップコート施工時の周辺部品への影響を防止します。

3特殊クリーニング工程

マット塗装専用の特殊クリーナーを使用し、雨ジミや汚れを研磨することなく除去します。クレイバーなどの特殊ツールを使い、表面の汚染物質を安全に取り除きます。

4マット専用トップコート施工

FEYNLAB MATTE CERAMICを再コーティングし、保護層を強化します。LEDパネルでムラの最終チェックと仕上げを行い、マット質感の均一性を確認します。